第2章 変額保険の仕組み3
変額保険の仕組みについて
変額保険の仕組みの続きです
5.剰余金と配当金
重要度 中
変額保険の剰余金は定額保険と同様、毎年度末の決算日に契約してから1年を超える契約に対し、その所定の割合が配当金として割り当てられます。(変額保険は長期継続契約に割り当てられる特別配当はありません。)
なお、変額保険の剰余金の利源は死差益、費差益に限られます。
変額保険の剰余金
定額保険の場合、剰余金の利源は死差益、利差益、費差益のいわゆる「剰余金の3利源」の3つに分類されます。一方で、変額保険の場合、定額保険の利差益に相当する部分は、変動保険金額の増減に反映されるので、剰余金の利源は死差益、費差益に限られます。
6.変額個人年金保険と特別勘定
重要度 中
変額個人年金保険は、契約後から年金支払開始日の前日まで契約者が選択した特別勘定で運用し、運用実績により年金額が決定します。(年金額は、年金支払開始日の前日の積立金(年金原資)によって確定します。)
満期時に受け取る年金額は、運用次第で大きく増える可能性がある一方で、運用結果によっては年金支払総額が払込保険料総額を割り込むリスクがあります。
年金支払開始前に被保険者が死亡した場合は、死亡日の積立金額や払込保険料総額などにより算出された死亡給付金が支払われます。
解約払戻金は特別勘定の運用実績により計算され、毎日変動し、一般に最低保証はありません。
変額個人年金保険の商品内容の違い
変額個人年金保険は生命保険会社や商品によって主に次のような商品内容の違いがあります。
1:特別勘定の数
積立金を運用する特別勘定については、運用対象の異なる複数の特別勘定の中から契約者が選択するタイプが一般的ですが、特別勘定が1つだけのタイプもあります。
特別勘定が複数のタイプの場合、契約者は契約後もほかの特別勘定への変更や繰り入れる資金の比率を指定・変更することができます。(この手続きを「スイッチング」と呼びます。)
2:年金支払開始後の運用
積立金を一般勘定に移すタイプが一般的です。この場合、毎年受け取る年金額は一定となります。
また、年金支払開始後も特別勘定で運用するタイプもあります。この場合、毎年受け取る年金額は「基本年金額±変動年金額」となり、特別勘定の運用実績によっては、基本年金額を下回ることがあります。
3:年金額の最低保証
商品のタイプによって、年金額や年金原資に最低保証のない場合と、一定額を保証する場合があります。
4:死亡給付金の最低保証
死亡給付金は元本保証されており、「死亡日の積立金額または払込保険料総額(最低保障額)のいずれか大きい金額」というタイプが一般的です
5:その他
配当金のあるタイプ(有配当保険)と配当金のないタイプ(無配当保険)があります。